【イベント・接客用半纏】岩手県菓子工業組合様
お客様の製作背景
三重県で開催される第27回全国菓子大博覧会「お伊勢さん菓子博2017」への参加を機に、組合の半纏(はんてん)を製作したいとお問い合わせを頂きました。
お客様の御要望
・組合の名称、ロゴは半纏(はんてん)・法被(はっぴ)に入れたいと考えている。
・デザインや色、生地については京屋染物店に全てお任せしたい。
デザインのこだわり
岩手県菓子工業組合のロゴマークを半纏の大紋デザインにする形で3種類(紺色の半纏)、半纏の大紋を新しくデザインするものを2種類(ピンク色の半纏)ご提案させて頂きました。
紺色の半纏の腰柄や総柄にデザインをご提案させて頂いた三角形が連続したデザインは、上生菓子(じょうなまがし)などを製作するときには欠かすことのできない道具の『三角棒』をデザインした物をご提案させて頂きました。
また、紺色の半纏では日本の和菓子に表現されている四季にまつわる柄の吹き寄せ(桜・松・紅葉・雪)をデザインした物をご提案させて頂きました。
ピンク色の半纏のデザインは、北国いわてを表す「雪輪」の中に、お菓子の華やかさと食して消える儚さを「桜」に擬え表現いたしました。
お客様にはピンク色の半纏(はんてん)で御決定頂きました。
生地のこだわり
軽やかで素材感のある半纏生地『30シャンタン』をご提案。
生地見本を郵送させて頂き、実際に手に取り納得して半纏生地をご決定頂きました。
色のこだわり
黒・桜色・金茶の3色をご提案。
華やかでありながら和風な雰囲気を出すために、地色は黄色みがかったピンクにいたしました。
染めのこだわり
3つのデザインのそれぞれの型が、バランスの一番良い位置になるよう何度も試験染めを繰り返し調整しました。
衿文字の際がハッキリするよう捺染のスピードや圧力を加減しました。
大部分が淡い色のため、濃い色の染料が淡い色の部分に跳ね飛ばないように細心の注意を払い新調に染色しました。
仕立てのこだわり
柄を合わせる所が、大紋と脇の二箇所あるため、どちらも柄がピッタリ合うようにバランスを見ながら慎重に裁断しました。
柄合わせは注意が必要なため、縫製部では事前の打ち合わせをしています。
半纏・法被オーダーメイド詳細
◼︎デザイン:京屋染物店で一からデザイン製作
◼︎染め:本染め3色[黒色、桜色、金茶色]
◼︎生地:30シャンタン(綿100%)
◼︎仕立て:ミシン本仕立て
◼︎肩当て:晒(さらし)
◼︎袖口生地:七宝(しっぽう)柄
◼︎七宝柄にまつわる意味
・円形が永遠に連鎖し繋がるこの柄に、円満、調和、ご縁などの願いが込められた縁起の良い柄です。
・また人のご縁や繋がりは、七つの宝と同等の価値がある事を示している柄でもあります。