和柄の種類とその意味(まとめ)2020.02.25
日本には様々な伝統的な和柄があります。
着物や浴衣、半纏、手ぬぐいなど、古くより親しまれており、
見慣れた模様なので、意味などは考えないかもしれません。
でも、和柄それぞれに意味があり、その意味を知っていると、
プレゼントで和物を渡す時に、一層思いがこもります。
そもそも和柄とは・・・
日本で古くから使われている伝統的な模様のことを和柄と言います。
和柄には、日本で生まれたものの他に、中国やペルシャなどの海外から渡ってきたものをアレンジされたものが浸透し、今でも使われているものもあります。
その和柄の中で、縁起が良い意味があるものを「吉祥紋(きっしょうもん)」と呼ばれ、結婚祝いや記念日のプレゼントなど、めでたい場面で使われています。
5つの伝統的な和柄
和柄の種類は豊富で、その中の5つをご紹介します。
それぞれが吉祥紋の縁起柄なので、ぜひプレゼントや、
普段身につける手ぬぐいなどにお使いください。
波千鳥
昔から万葉集などで詠まれ、親しまれている和柄です。
千鳥は、鳥の種類ではなく、水辺に棲んでいて群れで飛ぶ小鳥の総称です。
その千鳥と波を組み合わせた「波千鳥」は、波間を世間に喩えて、「共に荒波を乗り越えていく」という意味があり、夫婦円満や家内安全などの縁起の良い柄と言われています。
また、千鳥には、「千取り」にかけて、勝運祈願や目標達成の意味もあり、どちらも縁起の良い柄と親しまれています。
七宝柄
同じ大きさの丸を四分の一ずつ重ねる柄を「七宝」といい、
この柄を上下左右に規則正しく連続させたものが「七宝つなぎ」と呼ばれます。
また、七宝(しっぽう)とは仏教の教典に出てくる七種の宝のことで、
「金,銀,瑠璃(るり),玻璃 (はり) ,しゃこ貝 ,珊瑚(さんご),瑪瑙(めのう)」であると言われています。
『七宝柄』は、円(縁)が繋がり続けている理由から、
円満、調和、ご縁などの願いが込められています。
また、人の御縁や繋がりは、
先に挙げた「七宝」と同等の価値があることを示している柄でもあります。
麻の葉
「麻の葉」は、六角形の幾何学文様で、植物の麻の葉に似ていることから、その名前がついたようです。
日本では、平安時代から仏像の装飾などに使われてきた柄です。
その美しさから今では、建築、ファッション、グラフィックなど、様々な分野で世界中に浸透しています。
古くから植物の「麻」は神聖なものとして神事に用いられ、
生まれてきた赤ちゃんには、「麻の葉」柄の服を着せる風習がありました。
昔は子供の死亡率の高かったため、魔除けの意味が込められていたのです。
また、麻は4ヶ月で4mにもなるほど成長が早く、真っ直ぐにグングン成長して行くので、
健やかな子供の成長を願う意味も込められています。
青海波
『青海波』は「ササン朝ペルシャ(226-651年)」で生まれたものが、
シルクロードを経て中国に伝わり、中国から飛鳥時代の日本に伝わったとされています。
平安時代に書かれた源氏物語の中には、『青海波』という雅楽を舞う若き光源氏の姿が描かれています。
この神楽を舞う舞人の衣装の柄が『青海波』で、青海波の名はこの神楽に由来すると言われています。
『青海波』は、無限に広がる穏やかな波のように見えることから、
「未来永劫と平和な暮らしへの願い」が込められています。
市松模様
市松模様は碁盤目状の格子の目を色違いに並べた模様で、いわゆるチェック柄と同様の模様です。
元々は石畳のような柄だったため、「石畳」と呼ばれていました。
江戸時代中期に、「佐野川市松」という歌舞伎役者が舞台でこの模様の袴(はかま)を着ていたところ、当時の女性の間で大流行しました。
それ以来、「市松模様」と呼ばれるのが一般的になっています。
籠目柄
籠目(かごめ)とは、竹などで編んだカゴの網の目、
またはその連続した格子状の編組(あみぐみ)のことです。
この籠目柄の中には、三角形を組み合わせた『六芒星』が見ることができることから、邪気を払うとされ、昔から魔除けの意味を持つとされています。この六芒星は、イスラエルの国旗にも使われるなど、世界的に共通して、神聖なイメージとして認識されています。
日本でも古くは、邪気払いのために、玄関の前に籠目柄の竹籠を吊るしていたそうです。
身近な和柄、その意味を知って暮らしに取り入れると、
ちょっと良いことあるかもしれませんね。
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