京屋染物店の手拭い(てぬぐい)の端が縫われていない3つの理由2018.05.11

手拭い(てぬぐい)の端って、切りっぱなしになっていますよね。

「切りっぱなしになった部分のほつれが気になる」という人もいると思います。

なぜ京屋染物店の手拭いの端は縫われていないのでしょうか?

手拭い(てぬぐい)の端が縫われていない3つの理由

手拭い てぬぐい ほつれ 処理

手拭い(てぬぐい)の端が縫われていないのには理由が3つあります。

乾きが早い

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手拭いは汗や水をぬぐったり、入浴時に体を洗ったりするための布です。

手拭いの端を縫ってしまうと縫い部分に水分がたまり乾きが遅くなります。

手拭いの端を縫わないのには、端を縫ったものより、乾きを早くするという理由があります。

 

②衛生的

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手拭いの端を縫うと水分が多くたまり乾きが遅くなります。
湿ったまま放置すると雑菌が多く発生する原因になります。
手拭いの端を縫わないことで乾きが早くなり、雑菌の繁殖を抑えるメリットが生まれます。
手拭いの端を縫わないのは、衛生的に手拭いをお使い頂きたいという理由があります。

 

③応急処置

端が縫われていない手拭いは、生地をすぐに裂いて使用でき、ケガをした際の応急処置として使うことができます。

今ではこの使い方は少ないかもしれませんが、江戸時代にはこうして、見ず知らずの人の手当てをしてあげるなど、粋な使われ方もしていたようです。
下駄や雪駄を履くことが一般的だった時代には、鼻緒が切れることもありました。
そんな時に手拭いをサッと出して手拭いを裂き、鼻緒の応急処置をしたようです。
手拭いは様々な用途に使うことが出来る汎用性の高い商品です。
その汎用性の高さを最大に活かすためには、端を縫わない手拭いが一番です。

 

手拭いのほつれが気になる方も多いかもしれませんが、手拭いの端にもちゃんとした理由と歴史が隠れています。