未来に繋がる衣類を着る。オーガニックという選択
2020年6月8日
未来に繋がる衣類を着る。オーガニックという選択
京屋染物店の手ぬぐいや浴衣のオーダーメイド製品に「オーガニックコットン生地」が選べるようになりました。SDGsや環境に配慮した安全性の高い生地を選んで頂くことで、よりお客様に喜んで頂き、繊維業界の持続・循環に微力ながら貢献したいと考えております。
オーガニックコットンとは
オーガニック農産物等の生産方法についての基準に従って2 ~ 3 年以上のオーガニック農産物等の生産の実践を経て、認証機関に認められた農地で、栽培に使われる農薬・肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花のことです。
オーガニックコットンは、紡績、織布、ニット、染色加工、縫製などの製造工程を経て最終製品となりますが、この全製造工程を通じて、オーガニック原料のトレーサビリティーと 含有率がしっかりと確保され、化学薬品の使用による健康や環境的負荷を最小限に抑え、労働の安全や児童労働など社会的規範を守って製造したものを、オーガニックコットン製品といいます。
詳細はこちら
http://joca.gr.jp/main/what-organic-cotton/
(日本オーガニックコットン協会)
なぜオーガニックコットンの必要があるのか?
コットン(綿)の栽培には、とても手間がかかります。
そのため、多くの農家では、種をまく前に化学肥料、防カビ剤、殺菌剤を散布して、雑草が生えてくるとすぐに除草剤を・・・というように、大量の薬剤・化学肥料を使っています。
綿の畑は世界の耕作地の2.5%でしかないにもかかわらず、世界の殺虫剤の約16%、農薬全体の7%が使われていると言われます。
その栽培過程により、土壌汚染・労働者の農薬被害など、環境へ様々な影響を与えており、環境・労働者の人権保護の観点から、オーガニック素材が注目されています。
オーガニックコットンは、牛糞や堆肥などの有機肥料を使用し、除草剤の代わりに土を掘り起こして草を枯らし、落葉剤を使わずに、自然に葉が落ちるのを待つという方法で栽培しており、非常に手間ひまがかかっています。
その分、公正な価格で取引されたものがオーガニックコットンと呼ばれるのです。
繊維のオーガニック世界基準『GOTS認証』を取得
オーガニック認証には農業分野と繊維分野の2種類のオーガニック認証があります。
農業分野のオーガニック認証とは?
オーガニックの作物を栽培する畑と、そこで収穫される作物が認証の対象となります。
畑は2-3 年以上の移行期間(イン・コンバージョン)のオーガニックの基準に沿った栽培を経て、オーガニックの畑として認証され、綿花や食糧作物がオーガニックとして出荷できるようになります。
収穫された作物も認証され、必要があれば取引ごとに認証書(TC)が発行されます。
これらの認証のもとになる基準はそれぞれの国や地域が定めたオーガニック農産物等の生産方法についての基準が使われます。
認証作業を担当する認証機関はそれぞれの国が資格認定をし、認証実施の資格を与えます。
繊維分野のオーガニック認証とは?
農業分野のオーガニックで栽培された原料繊維だからこそ、それにふさわしい環境負荷の少ない製造加工をし、原料のオーガニック繊維の含有率も一定のパーセント以上を使用し、そのトレーサビリティーを確認しようというものが、繊維分野のオーガニック認証です。その世界基準が「GOTS認証」になります。
GOTS認証とは?
GOTSはGlobal Organic Textile Standard(グローバル オーガニック テキスタイル スタンダード)の略称で、オーガニック・テキスタイルの世界基準のことです。
オーガニック認証を受けた原材料を使用するのみならず、生地製品になるまでのプロセス(紡績・織布・染色加工・製造等の生産に関わる各工程)にも課される厳しい審査基準をクリアしたものに、この認証が付与されます。
京屋染物店は、その基準をクリアし、GOTS認証を取得しています。
綿花の栽培から、生地生産、染色過程まで、一貫してオーガニックにこだわった証が「GOTS認証」とも言えます。
京屋染物店では、オーガニックの世界基準の認証を受けた手ぬぐい・浴衣の製品をお作りすることができます。
「カッコいい」や「可愛い」といった目の前の衣類の形だけでなく、作った人やその環境に思いを馳せ、着るものを選ぶという選択肢が必要な時代です。
この選択が未来に繋がると思い、オーガニックコットン生地を選んで頂けたら幸いです。