南部神楽の衣装作り体験教室が行われました。
2018年1月12日
岩手県南から宮城県北に伝わる伝統芸能「南部神楽」について演舞だけではない関わり方を提案する「カグラ・メグルプロジェクト」。一関市内で活動するカグラ・メグル実行委員会さまと、東北を中心に活動する縦糸横糸合同会社さまと共同で、南部神楽の衣装作り体験教室「カグラ・ツクル vol.2『ものづくり×南部神楽』」を開催しました。
南部神楽の衣装の1つ「手甲」を作る
南部神楽に欠かせない衣装の1つ「テッコ(手甲)」。
岩手県一関市の萩荘の南沢から大ベテランの衣装職人「石川次子」さんを講師にお招きして、参加者の皆さんと「テッコ(手甲)」を作りました。
講師の石川次子さんは、普段は農業をされていて60種以上の野菜を作っているとのこと。それだけですごい!!でも、それだけではなく住んでいる南沢地域に伝わる南沢神楽の踊り手としても活躍され、神楽の指導はもちろん、衣装作りも衣装直しもお手の物のパワフルお母さんなのです。今では南沢神楽の衣装だけでなく、岩手県や宮城県の郷土芸能団体の衣装の修繕も行なっています。
そんな次子さんからのご指導を受けつつ、テッコ作りスタートです!
いつもは半纏(はんてん)や浴衣などの縫製を行なっている京屋の縫製スタッフもお手伝いに入ります。(普段の業務用ミシンとは違う家庭用ミシンにてんやわんや)
さっそく「せんせーい!分かりません!」「先生!助けてください!」などの声が・・・
次子さん「はいはい!ここはこうしてこうやって折り返すと綺麗な角ができるんだよ」
参加者「すごい!初めて知りました!!」
次子さん「こんなことで喜ばれるなんて(笑)私もびっくりしたよ」
次子さん「これが意外と時間がかかるんだよ」
参加者「ここがうまくいくと見栄えの良いテッコになりそうですね!」
隣近所の人と教え合い、お話しながら作っているとあっという間に2時間経過。
段々と形が出来てきました。
参加者「やっとここまで来ましたよ。次子さんは1時間でどのくらい作れるんですか?」
次子さん「うーん、私だと1時間で5セット(10個)は作るね!」
一同「ええええぇぇ!!!!」
衣装を作るときは12時まで起きて作ることもあるとか。すごい・・・
そうこうしている内に完成!
各々オリジナルのテッコが完成しました!
伝統芸能の作り手を繋ぐ
伝統芸能というと固いイメージで取っ付きづらいイメージがあると思います。しかし、今回のように切り口一つで大きく変わることもあります。踊り手の継承も課題の1つですが、衣装作りの継承もまた必要なことの1つです。今後も日本の祭りを支える会社として、このような機会を通して伝統芸能の技術の継承のお手伝いをしていきます。
そうは言っても何より楽しいことが大切です!
今回の参加者もスタッフも笑ってテッコを作っていたのが印象的で、嬉しく感じました。
ご参加された皆様
講師の次子さん
主催のカグラ・メグル実行委員会の皆さま
企画の縦糸横糸合同会社の皆さま
ありがとうございました!