【京屋のあゆみ file02】始まりは京都の友禅染めから
2019年10月23日
平成31年1月をもって、創業100年を迎えた京屋染物店。
初代の京都修行から始まり、皆様との出会いまでの100年の道のりをご紹介します。
約6年に及ぶ修行後、一関へ帰郷し「京屋染物店」を創業した松寿。
城下町一関で、花街を行き交う人々をはじめ、様々な暮らしに彩りを添えていました。
友禅染。松寿が京都で修行し、培った技法です。
友禅染とは、きものや帯の染め文様の代表的な技法で、布の上に絵を描くように多彩な色で表現する染色方法です。
花鳥風月や四季の草花など図案が特徴的な糊置(のりお)き防染法の染めで、糸目糊(いとめのり)を使って模様の輪郭をなぞり、隣り合う色が混ざらないように防染したあと、絵画のような模様を染め描きます。
白い輪郭が防波堤の役目があるため、布地でも模様の染料がにじまず日本画のような多彩な染めを表現することができます。
一つ、一つの工程に、ぶれず確かな想いを。人々の暮らしに彩りを届け続けていた京屋染物店。昭和39年、松寿が67歳の時には厚生大臣表彰を受けるといった事もありました。
時代を見つめ、次代へ。
次第に、人々の暮らし、文化も変化していきます。
【京屋のあゆみ file03】へ続く…