161京屋の色のおはなし【黄金色】
2018年9月14日
「浅葱色」「茜色」「褐色」「小豆色」、日本には色々な「色」が溢れています。
それは日本人が古くから、四季の移ろいを空や植物、食べ物から感じ取り、自然と共に生きてきたことに由来します。
今ではあまり使われることがなくなってしまった色の呼び名。
その呼び名には色々な意味や由来があります。
このブログでは、その色の意味や由来についてご紹介していきます。
黄金色(こがねいろ)
昔は銀のことを「しろがね」、金を「こがね」と呼びました。
ヨーロッパでは日本を「黄金の国ジパング」と呼び、マルコ・ポーロの「東方見聞録」でも黄金の島と記されるように、古くから日本は黄金と関わりが深い国です。
そのため、様々な工芸品や美術品、はたまた建物にまで金が多用されてきました。
仏教では金色を「こんじき」と呼び、「最高の存在を象徴する色」と定義されていました。
また、現実世界では金色を「きんいろ」と呼び、「富と権力を象徴する色」とされました。
いわゆる黄金色は、赤みをおびた黄のことをさします。
「稲穂が黄金色(こがねいろ)に実る」という表現の通り、黄金色は収穫の秋を一番良く表わす色ではないでしょうか。
新米が待ち遠しい季節です。
黄金色の手拭い