【日本の祭りを見つめなおす】№1
2020年5月17日
京屋染物店のお祭り大好き、営業の千葉彩子です。
心待ちにしていたお祭りですが、
今年は新型コロナウイルスの影響で全国のお祭りが延期・中止となりました。
こういった状況から、祭りと改めて向き合う機会をいただきました。
毎年上がっていた神輿は、決して当たり前ではないということ、
「祭り」の本質は、平穏な暮らしへの祈りや願いだということ、
そして、「ケの日」の生き方、あり方こそが大切だということ。
今置かれている環境、状況、ご縁を大切に、
報恩感謝の気持ちを決して忘れることなく生きていきたいです。
「日本の祭りを見つめなおす」では、祭りの本質に迫りたいと思います。
全国のお祭りへスポットライトをあて、祭りを愛する方々へインタビューをしていきたいと思います!
第一回目の今日は、「三社祭」に迫りたいと思います。
三社祭(さんじゃまつり)
毎年5月に行われる東京都台東区浅草の浅草神社の例大祭である。
かつては観音祭・船祭・示現会に分かれていたが、1872年から、5月17,18日に行われるようになった。
現在は5月の第3週の金・土・日曜日に行われている。
名前は浅草神社の旧名である三社大権現社または三社明神社(檜前浜成・竹成の兄弟と土師真中知の3人を祀ってあるためこの名だった。正式名称は「浅草神社例大祭」。奉納される田楽「びんざさら舞」は古式に則したものとして有名。
浅草神社は明治時代に入るまでは浅草寺と一体であり、この時代には浅草寺の祭りとして行われていた。神仏分離によって浅草寺と分離してからは浅草神社単体での祭りとなり発展したが、これは明治に入って以降のことである。
(Wikipedia引用)
三社のいわれ
浅草寺縁起によると、今から1390年程の昔、隅田川で漁労に精を出していた檜前浜成(ひのくまのはまなり)・竹成(たけなり)の二兄弟が漁網の中から一像を持ち帰り、土地の文化人である土師真仲知(はじのまつち)に一見を請うた処、土師(はじ)はこれは尊い聖観音像であり、自分も帰依する所の深い仏像であると二人の者にその功徳を淳々と説き、自邸に堂舎を構えて寺とし、三人共々厚く聖観音像をお祀りするようになったという。これが浅草寺の起源であり、後世この三人が浅草の開拓者として、三社大権現の尊称を奉られ祭祠されるようになった。
それは権現思想(仏が神の姿をかりてあらわれる神仏同体説)の流行しだした平安末期(約800年前)だろうといわれる。
その後明治6年三社権現社の名称は廃され、現在は浅草神社と呼ばれている。その大祭の神輿渡御は江戸第一の荒祭りとして浅草人の地を湧かせ、その賑わいは府外随一として全国に喧伝された。
聖観音像が網にかかったのは旧暦3月18日、それを元に現在は5月18日に近い、金、土、日を祭礼としている。
又、現在の社殿は徳川三代将軍家光が慶安2年(1649年)に建立寄進した、江戸初期の代表的な権現造り建築で、幾多の災厄をのがれ、国の重要文化財に指定され、昭和38年と平成8年に多額の国費の補助を受け創建当時の姿に修復された。
※旧本社神輿三体は、慶安二年制作で東京(江戸)でも最古の部類と言われている。
今回は、浅草で長く神輿を担がれている浅草祭狂會 会長 立川和信さんにインタビューしました。
【浅草 祭狂會(あさくさ さいきょうかい)】
▶会についてご紹介ください
浅草の同好会で、祭狂會(さいきょうかい)と言います。
会を立ち上げたのは、今から約53年前です。
堤町の旧蓬莱中学校の同級生数名で立ち上げたのが始まりです。
台東区清川にある旧蓬莱中学校は、山谷ドヤ街、別名ドヤ中とも言われましたね。
当時、青年部が無く、同好会は2団体くらいでした。
祭り、神輿の楽しさに魅了され、一週間に3~4回参加しておりましたが、
周りからは祭り狂いだなと言われ、それが当會の名前「祭狂會」となりました。
現在会員数は50~60名程度、1年に40~50箇所祭りへ参加しております。
▶京屋染物店との出会いは?
ご縁があり、一関の「一嬉會(いっきかい)」会長菅野さんからご紹介をいただいた。
京屋さんとの付き合いは先代からなので、かれこれ30年程度になります。
当會の半纏は京屋さんに作っていただいております。
▶祭りの魅力とは?
一体感だね。
ひとつの神輿をみんなで担ぐ一体感は、何とも言えない。
▶祭りを愛する仲間たちへのメッセージをお願いします
祭を支えている仲間へ感謝の気持ちでいっぱいだし、
祭り男を支える女性たちへは頭が上がらないですね、心から感謝してます。
一に家族、二に仕事、三に祭りが大切。
身近な人を大切にしないやつが薄っぺらい気持ちで祭りへ参加しても、粋に担げないよ。
▶次世代へメッセージをお願いします
まずは、地元の祭りへ参加してみて。
祭りはその場の空気感、一体感を感じるもの。
人と人との関わりと繋がりが、感動を生むんだよ。
いきなり担がなくてもいい、まずは祭りへ参加してみて。
▶コロナの影響で、全国的に祭りが延期・中止ですが、改めて感じる祭りの大切さとはなんでしょうか?
祭りは、町の活性化に繋がるんです。
祭りを迎える楽しみは、生きがいそのもの。
全国の祭りを愛する方々も同じ気持ちだと思いますよ。
正直ね、準備する時間、お金、労力は半端なく大変ですが、(笑)
それでも祭りは私の生きがいなんです。
縁ある仲間と一緒に笑いあえる最高の場なんです。
あ、怪我とケンカだけは注意ね(笑)
最後に、
会長の立川さんを始め、祭狂會の皆様のお人柄と祭りに対しての想いいにとても感動しました。
ご協力誠にありがとうございました!
お祭りについて、もっともっと知りたい!伝えていきたい!
これからも皆さんに教えてもらうことが山ほどあります。
一緒に神輿を担ぎ、その土地の祈りや願いに寄り添っていきたいと心から思いました。
京屋染物店は、本質を追求し、
日本文化を支える皆様のお役に立てるよう、日々精進して参ります。