染物屋にとっての梅雨

2016年6月9日

関東は梅雨入りしましたね。

東北の梅雨入りもすぐそこまでやって来ています。

既に空気に湿り気を感じ始めてます。

岩手の梅雨入りが終わる頃には、山の木々が十分水分を蓄え、緑がより一層深みを増します。

 

染物屋にとって水とは

 

染屋にとっても水は大切で、水質によっても染めの出来が変わってきます。

また、梅雨時は染屋泣かせの季節でもあります。

外で行う染め作業は雨が降られると作業出来ません…

『三日も雨降りゃ染屋は潰れる』というくらい天候に左右される仕事でもあります。

 

染物の出来栄えと湿度の関係

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梅雨時の湿度管理はとても重要で、湿度が高いと色の滲みが大きくなり、細かい模様が綺麗に出なくなります。

湿度が10%も変わると染めの出来は大きく変わります。

そのため京屋染物店では、徹底した湿度管理を毎日行っています。

 

梅雨時に品質を保つ4つの対策

その① 湿度の高い日(湿度75%以上)は細かい柄の染めはやらない

その② 染料の配合を変える(染料の粘度を高くする)

その③ 湿度が上がる前に染める(天気予報を見ながら、雨の降る前に染める)

その④ 湿度が下がってから染める(湿度計を見て判断するか、工場内でジェットヒーターを焚く)

 

毎日のデータ管理と確かな品質

工場の人間は染色が終わると必ず、今回はどんな色どんな湿度どんな配合の染料を使って染めたのかを記入しています。

毎日コツコツ溜めているデータを元に博打じゃない決断をしています。

職人の勘はとても大切なことですが、確かなデータと職人の勘が同時に働けばもっと確実で確かな製品が作れます。

 

岩手の染めを目指して

京屋染物店が大切にしている事は、なるべく自然と戦わない事です。

自然には絶対に勝てません。

天候、気温、湿度を味方につけ、一緒に染めてもらう事を凄く大切にしています。

環境、風土に合った岩手らしい染めを京屋染物店は目指して行きます。

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株式会社 京屋染物店

〒021-0884 岩手県一関市大手町7-28

電話  0191-23-5161 FAX  0191-23-3660

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