知ること
2019年12月13日
デザイン担当の三浦と申します。
これから少しずつ、デザインのあれやこれやをつぶやいていけたらと思います。
さて、デザインをしていて、
お客様や同じデザイナーさんからもよく受ける質問があります。
それは「染めのデザインは、他のデザインと何が違うのか」ということ。
答えは簡単で、一番の違いは、
「最終ゴールが、染料で布に転写されて始めて完成するもの」ということです。
実にそのまんまですが、これが根本にあります。
染料を型に流して生地を染め上げるため、
液体ゆえに生じる「滲み」を意識したデザインにしなければならず、
柄は、最終的に染めに耐えうる大きさと細かさにする必要があります。
また、色が入る「差し込み」の部分と、白く染まらない「白抜き」の部分では、
「滲み」の具合で柄の出方も異なるので、型をつくる際はそこも考慮しなければなりません。
差し込みの部分は何ミリ以上、白抜きの部分は何ミリ以上というマニュアル的なものはもちろんありますが、
製版や染色の事情、生地の特性、縫製の仕方などをもとに、
ここはこうしたほうがよいのでは!という感覚的な部分ももちろん出てきます。
和柄や伝統柄の知識。
絵を描く能力。
お客様の欲しいをキャッチする力…などなど。
デザインする上で大切なことは諸々にありますが、
大切なのは、
「同じ製造ラインでものづくりをする人々の仕事をことを知ること」
だと思います。
お客様窓口、染め、縫製、出荷という工程を経て、
お客様が欲しいと思う「染め物」をお届けするためには、
他の仲間がどのように仕事をすすめていくのかを頭にいれてデザインしなければ、
「染物」としての完成にはならないのです。
…とはいえ、こんな立派なことを言っていますが、
私もまだまだまだ未熟者で、日々勉強です。
わからないことがあれば、すぐに走って現場へ向かう!というスタンスで、
日々を過ごしています。
この先もそうでありたいと思います。
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