貫き通したその先に
2019年12月19日
染色部の寺嶋です。
京屋染物店では現在求人の募集をしています。求人と聞くと初めて京屋に足を運んだ時の事を思い出します。私がどういう思いで京屋にやってきたか、また求人に対して私なりの考えや思う事をつらつらと書き記したいと思います。
私が京屋染物店で働こうと決めた理由は様々ありますが、要約するとすごくシンプルです。
染物が好き
ただそれだけです。
しかし、当然不安もありました。
”金銭的な不安”、”地方の仕事に対しての不安”、”染物という仕事の将来性の不安”
たくさんの不安がありましたが、染物が好きというシンプルな一本の柱が自分でもびっくりするくらいしっかりとしていて様々な不安に怖気付く事はなく、気が付いたら京屋で働く為のアクションを自分から起こしていました。
自分から会社へ連絡し社長から直接話を聞く為にアポイントを取り、話を聞き、工場を見学し、「ココしかねぇ…」と確信。それ以来、京屋で働いている自分の姿しか想像できなくなりました。しかし、人生そう上手くはいかないもので、、、(涙)
私の思いは届かず京屋で働く道は一度途絶えてしまいました。それから東京で就職活動し会社から内定をいただき住まいも決め後は働くだけ!という段階まで来ましたが、何か気持ちが晴れない私がいます。そのまま東京で働く覚悟を決めましたが、気持ちの奥底にはまだ京屋の存在があったのです。
私は自分自身の気持ちに素直になろう、と覚悟を決め染物職人に対しての並々ならぬ思いと京屋で働きたい思いを伝えるために再び一関市にやってきました。紆余曲折を経て晴れて京屋のメンバーに加わり、今こうして染色部で染職人をしています。
私自身の経験を踏まえて思う事は、取って付けたような綺麗な志望動機や、器用不器用などの能力はあまり関係はなく、必要なのはどれだけ自分の思いを信じ貫き通せるかだと思います。動機なんてシンプルでオーケーなんです。
私は自分の”染物が好き、そして染物をしている自分が好き”という思いを貫き通しただけなんです。
今回の求人募集では、私が所属する染色部の募集もしています。
自分の思いを貫き通せるような人、お待ちしております。
今回の求人募集では、見学会を開催します。
是非見学会に足を運び、弊社スタッフの話を直接聞いて、仕事を見て下さい。
転職や就職には漠然とした不安や心配事があるかと思います。染物屋の就職となると余計に強く思うかもしれません。
もちろん気持ちは分かります、ですが答えは単純。
”やってみないと何も分からない”と私は思います。